私たちの生活に馴染み深い革製品。
ジャケットやバッグ、お財布など様々なアイテムに使われていますよね。
革製品には動物の皮を使った天然皮革(本革)のものと
人工的に作られた合成皮革(合皮)のものがあります。
近年、一流ブランドでもファーやレザー製品は
人工的に作られたエコファーやエコレザー(合成皮革)が多く使われるようになってきました。
本皮の高級感はもちろん離れがたいものがありますが、環境への配慮やお手入れのしやすさなど、
時代に沿った流れであることも窺えるのではないでしょうか。
本革と合皮
天然皮革は本革とも呼ばれ
丈夫で高級感がありお手入れ次第で長く愛用できる素材です。
使い込むほどに味が出るので自分だけの「ひとつ」を持ちたい方におすすめ。
合成皮革は本革に似せて作られた素材で、
本革のような見た目を愉しむことができながら、
雨や傷などに耐性があり、本革よりもお手入れしやすく軽いのも魅力。
次に天然皮革の種類の一部をみていきましょう。
天然皮革の主な種類
牛革(カウレザー)
最も多く革製品に利用されているのが牛革です。
見た目も美しく強度があり丈夫。靴やバッグ、ベルトなどによく用いられます。
一口に牛革と言っても牛の年齢や性別などによって質感や呼び名が異なります。
その中でも押さえておきたいのが下記の4種類。
カーフ
生後6か月以内の仔牛の革で、牛革の中で最も高級品とされています。
生後間もないため表面に傷が少なく、繊維がきめ細やかで柔らかいのが特徴。
特に生後3か月以内の仔牛の革であるベビーカーフは
カーフよりも厚みが薄く表面もさらにきめ細やかで、高級革製品の材料として使われます。
キップ
生後6か月から2歳頃までの革。
カーフ同様、仔牛のため表面のきめが細かく、怪我などによる傷も少なめ。
カーフに比べると薄さや滑らかさは劣りますが、肉厚で強度があるため汎用性が高い牛革です。
ステアハイド
生後3か月から6か月の間に去勢された、2歳以上の牡牛の革。
表面のきめ細やかさはキップに近いと言われていて、安定した品質が特徴。
流通量が多く、最もポピュラーな牛革でしょう。
カウハイド
2歳以上で、出産を経験した成牛の革。
厚さ、強度などはキップとステアハイドのほぼ中間ともいえる特徴を持っています。
ステアハイドに次いで利用頻度の多い牛革です。
馬革(ホースレザー)
馬の革は全体的に薄いため、牛革に比べると厚み、強度は高くありませんが
その分柔軟性に優れているのでジャケットなど衣料製品によく用いられます。
中でもコードバンと呼ばれるお尻部分から取れる革は
水も通さないほど繊維が非常に緻密で硬く、美しい光沢がありますが
採れる量が少ないため生産量が限られ、高級品として重宝されています。
豚革(ピッグスキン)
革の表面に小さな穴がいくつも空いている豚革。
これは毛穴なのですが、おかげで通気性に優れていて
靴の中敷きやバッグの内貼りによく使われています。
牛革よりも薄くて軽く、摩擦に強く耐久性があります。
飼育から製品化するまでの全てを日本国内で一貫して生産できる唯一の革製品なんだとか。
やぎ革(ゴートスキン・キッドスキン)
表面に独特の細かいシボがあるさらっとした触り心地のやぎ革。
薄くて柔らかいのに強度に優れているのが特徴です。
大人のやぎ革をゴートスキン、仔やぎの革をキッドスキンと呼びます。
キッドスキンはゴートスキンより更に薄くて軽いので
手袋などの衣料製品によく用いられます。
羊革(シープスキン・ラムスキン)
繊維が粗いので強度はありませんが、とても柔らかい羊革。
そのため強度が要されるバッグなどにはあまり使われず、
コートや手袋などの衣料製品に使われることが多いです。
羊革のことをシープスキン、生後1年以内の仔羊の革をラムスキンと呼びます。
次に、簡単ですが合成皮革を説明します。
合成皮革の種類
合成皮革は略して合皮、フェイクレザーやエコレザーとも呼ばれていて
合成皮革と人工皮革の2種類に分けられます。
合成皮革
布地をベースに、上から合成樹脂を塗って表面のみを天然皮革に似せた素材。
人工皮革
布に合成樹脂を染み込ませて天然皮革の機能と構造までを再現した素材。
そのため合成皮革よりも人工皮革のほうが天然皮革に似ていて、
起毛させるスエード加工なんかも出来たりします。合成皮革のほうが安価です。
この2種類を表から見分けることは難しいのですが、
より天然皮革に近い素材感のものが人工皮革と思っていいでしょう。
合成皮革の魅力を伝えるブランド
「合成皮革ってなんだか安っぽい」というイメージがあるかもしれません。
そんなイメージを覆すブランド、STELLA McCARTNEY(ステラマッカートニー)。
動物性の素材を使わなくても高級ファッションブランドを築き上げることができると証明したブランドです。
デザイナーのステラ本人も厳格なベジタリアンとして有名ですが
自身のブランドも”ベジタリアンブランド”として
クルーエルティフリー(動物を犠牲にしない)主義を貫いていて
皮、毛皮など動物性の素材を一切使用しません。
STELLA McCARTNEYの合成皮革はとても本革に近い質感を再現しており、
そのクオリティの高さから多くのセレブにも愛用者がたくさん。
バッグの裏地にはペットボトルのリサイクル素材を使用したりと
環境への影響も配慮して作られています。
この動物愛護、環境保護の姿勢に熱い支持を得ているSTELLA McCARTNEY。
「合成皮革の製品を使う」ことを考えたときには、オススメのブランドです。
セブンヨークファミリアでは、ご紹介したステラマッカートニーはもちろん、
本革製品、合成皮革製品、どちらもお買取させていただきます。
お問い合わせもお気軽にどうぞ。
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