バッグやお財布の最高峰(←表現がイケてない)素材といえば爬虫類です
その中でもワニの革、クロコダイルが頂点になります。
とにかくお値段はカーフやラムと比べることすら無意味。というくらい高いお値段です。
ハイブランドのクロコダイルのバッグとなれば
えぇっ!?これがバッグの値段ですか?車でしょう?というレベルです。
クロコダイルから作られたバッグのお値段
MORABITO モラビト
1905年フランスにて。宝飾職人だったジャン・バティスト・モラビト (Jean Baptiste MORABITO)によって誕生しました。
オルセーオリゾンGM クロコダイル ローズピンク
商品番号1011X0308-84 ¥4,730,000 MORABITO ONLINEより
HERMES エルメス
1837年フランス。ティエリー・エルメス(Thierry Hermès)が馬具工房として創業。
これは定価ではなく希少性からのプレミア価格ですが、上記のようにエルメスのヒマラヤになりますともはや地方のマンション価格です。
シャネルは使うのをやめたエキゾチックレザーファーの次に動物愛護団体ターゲットに?
爬虫類素材の魅力
クロコダイルをはじめとする爬虫類素材とは ワニ、トカゲ、ヘビ、ですが
ペットにするかたもいらっしゃいます。
私の個人的な感想としては、小さいトカゲならなんとか大丈夫ですが、大きいワニやヘビはご対面するのもちょっと避けたいくらいです。
爬虫類って?
爬虫類とは虫の文字が入っていますが昆虫の類の虫ではなく、本来なら「蟲」を当てるのが正しく
ネズミ・爬虫類や両生類など一部の脊椎動物をも含んだ表現になるらしい。
「爬」は地を這うという意味で 地を這う動物のこと。
生き物から革そして製品へ
生き物から → 一枚の革になり → それから作られた製品
どんどん生きていた印象が薄らいでいきます。
ですが、製品となった時に
ラム(羊)レザーやカウハイド(牛)レザーよりも爬虫類のレザーは
その鱗がそのまま使われていますので生き物だった印象が強いように思います。
それでも生き物と革になった状態は別物として認識してしまっているかのようです。使うたびに生きている姿を思いうかべることなどはないでしょう。
生き物としては苦手でも革としては好き?
クロコダイルとは?って ワニでしょ?
東京クロコダイル
販売価格 151,800円(税込) https://shop.tokyocrocodile.com/
クロコダイルって?革の模様からわかるように ワニですよね。
YES!ワニです。
それではワニはクロコダイル?
それは 正しくはNo!です。
ワニは
・クロコダイル科
・アリゲーター科
・ガビアル科 に分類されます。
英語でもワニを表す言葉は一種類ではなくワニ目の種類(科)の違いによって、
crocodile ・ alligator ・ gavial と使い分けるのが一般的。と書いてありましたが、ワニにそれほど詳しくない人が会話でワニを表現するときに正しく使い分けられているのかは疑問です。
世界には23種類のワニが生息していて以下に分類されます
【クロコダイル】
爬虫綱 → ワニ目 → クロコダイル科
- アメリカワニ American crocodile
- アフリカクチナガワニ Slender-snouted crocodile
- オリノコワニ Orinoco crocodile
- オーストラリアワニ Freshwater crocodile
- ミンドロワニ Philippine crocodile
- モレレットワニ Morelet’s crocodile
- ナイルワニ Nile crocodile
- ニューギニアワニ New Guinea crocodile
- ヌマワニ Mugger crocodile
- イリエワニ Saltwater crocodile
- キューバワニ Cuban crocodile
- シャムワニ Siamese Crocodile
- ニシアフリカコビトワニ(ニシアフリカコガタワニ)Osteolaemus tetraspis
- マレーガビアル(ガビアルモドキ)Tomistoma schlegelii
上記だけがクロコダイル と名乗ることができるワニです。世界各地で生息しています。
バッグやお財布になるものはそのなかでも4種類
7.ナイルワニ 8.ニューギニアワニ 10.イリエワニ 12.シャムワニ
【アリゲーター】
爬虫綱 → ワニ目 → アリゲータ科
- アメリカアリゲーター American alligator
- ヨウスコウアリゲーター Chinese alligator
- メガネカイマン Caiman crocodilus
- クチビロカイマン Caiman latirostris
- パラグアイカイマン Caiman yacare
- クロカイマン Black caiman
- コビトカイマン Cuvier’s dwarf caiman
- ブラジルカイマン Smooth-fronted caiman
【ガビアル】
爬虫綱 → ワニ目 → ガビアル科
- インドガビアル Gavialis gangeticus
アリゲーターもガビアルもワニですがクロコダイルではないのです
クロコダイルはいずれも肉食で捕食最高位とされ「人食いワニ」といわれるイリエワニは
体長も大きく現在飼育されている最大がオーストラリアに住むカシアスで5.48メートルもあります。
想像していたものよりはるかに大きくてびっくりです。
これならば水辺にいるカバや(カバも相当大きいはず)人間だって食べるでしょう。飼育されていて人に慣れているらしいですがやっぱり怖そうです。
この強そうなイメージが人気の理由なのでしょうか。
確かに昔のお金持ちのリビングのイメージといえば
トラのはく製の敷物とか別荘に熊やシカの頭部壁掛け・・・
強い動物を飾ることはさらに強者の証?
クロコダイルの魅力はどこにあるのか
クロコダイルの人気の理由を販売しているサイトや口コミから探してみました。
クロコダイルの人気の理由
1.堅牢製
クロコダイルの皮はとても丈夫で牛革の10倍ともいわれるほどの耐久性
丈夫であることは必要かもしれませんが、それが購入の理由になっているとは
思えません。そこまで耐久性が必要なシーンって思い当たらないですし、同じものをとにかく長く使いたい。そのような要求も少ないように思うのです。
2. 希少性
上質なクロコダイルほどその流通量は限られており、ポロサスの学名で小さい府が美しいイリエワニの
最高品質のものは特に流通量が少なく、エルメスがほとんど買い占めているとも言われているほどで
一般に流通する量はごくわずか。
これはありそうです。珍しいもの。数が少ないもの。めったに手に入らないもの。
「限定」とか「世界で○○個」そこに魅力を感じる人は少なくないはずです。
絶滅危惧種でワシントン条約で流通が規制されているクロコダイルはイリエワニ
3.個性的
個体それぞれの持つ府の並びや模様が唯一無二で同じものがないこと。
これもありそうです。人工的に作ったものではない自然が作った模様の美しさ。
天地創造の神秘的な畏敬を感じるものに惹かれるひともいらっしゃると思います。
4.高価であるためのステイタス性
所有しているだけでそれが「高価」「成功した者」のアイコンとなりうること。
これはかなりありそうです。クロコダイル=高価 を確証させるものですから
もしとても安いお値段で誰もが買えるものでしたら、欲しいと思わないかたもいる
のではないでしょうか。
5.劣化しない価値
流行に左右されない宝石のような価値が世界共通で普遍的であること。
これもありそうです。高いお値段で買ったのに10年経ったら持っていることすら恥ずかしくなるという心配がなく宝石やゴールド(金)のように世界で通じる価値というのは確かに魅力的です。
6.経年の変化を楽しめる
育てるレザーと言われています。耐久性の高さから長期間使っても製品が劣化することなくその経過の時間によって艶や革のしなやかさなどを楽しめること。
確かにレザー好きのかたには使いながら、ケアをしながら製品の時間経過楽しむことはありそうです。
そうなると、最初の耐久性もやはり重要となってきます。
7.模様が美しい
3で紹介した「個性」とも通じる点がありますが、自然からできた美しさであること。
確かに美しい模様とこの艶。こちらはこのつやつや革の状態で沼地を泳いでいたわけではなく
めのうで磨いてつやが生まれます。
参考:東京クロコダイル
ロエベのバッグ 素材・価格・サイズを比較【パセオ・パズル・アマソナ編】