シフォン、レース、オーガンジー。透け素材の特徴を知ろう

暖かくなってくると薄手の素材が気になります。2023年も引き続きシアー素材は取り入れたい素材です。さらに気温があがり、肌の露出が増えてくる時期になっても、できれば肌は直接出したくない!と思っていらっしゃる方も少なくないのでは。
かく言う私も肩周りや二の腕をそのまま出すのはちょっと…勇気がいります。

そんな時に重宝するのが、“透け素材”のお洋服。
見た目にも涼しげですし、透け素材の部分使いなら、上品な印象も。
そして、透けてはいるものの、生地があることで気持ち的にも安心感があります。
これ、結構大事ですよね。

さて、シフォンやレース、チュール、オーガンジー、メッシュなどなど
透ける素材にもいろんな種類があるのです。
ワードローブに取り入れたい“透け素材”のお洋服。
生地の特徴とよく使われるアイテムを紹介しますね。

シアーとは

英語のsheer=(形容詞)薄い、薄手、透け 
使われ方としては透けて見えるような質感。かつて使われていたシースルーとの違いはなく現代的かどうか。

シフォン

シフォン

薄手で柔らかく、地の透けて見える平織物のこと。
ふわっとした軽い生地感でワンピース、スカートはもちろん、
トップスの袖部分などにもよく使われています。
縦糸、横糸ともに細い糸で構成されていてシワになりにくいのが特徴。
元々はシルクで作られたものを指していましたが
今では化学繊維で作られたもののことも指します。
余談ですがシフォンケーキの語源は
シフォンのように軽くふんわりとした食感なので
“シフォンケーキ”と名付けられたそうです。

ジョーゼット

ジョーゼット

とても軽くて薄い、シャリ感のあるちりめんの織物のこと。
さらっとした肌触りでブラウスやストールなどによく使われています。
シフォンと似ていますがシフォンのほうが柔らかく、
ジョーゼットは縦糸、横糸ともに強く撚った糸を使用していて
シボ(シワ模様)があるのが特徴です。
“シフォンジョーゼット”という生地がありますが、
これはシフォンほど柔らかいジョーゼット生地のこと。
正式名称はジョーゼット・クレープと言いますが
ジョーゼットと略して呼ばれることが多いでしょう。

レース

レース

レースとは糸をからみ、組み、編みなどで透かし模様を作り、布状にしたものの総称。
お洋服や小物、バッグなど、アイテムを問わず幅広く使われています。
品のある繊細な美しさから、中世ヨーロッパでは
「糸の宝石」と呼ばれ貴族から愛されていたんだとか。

▼カットワーク

カットワーク

似ているものに”カットワーク”がありますが、
カットワークはレースの一種で
刺繍を施した布の内側を切り抜いてレース模様を作る手法のことを言います。

メッシュ

メッシュ

英語で網目という意味のメッシュ。
名前の通り網目状に織られた物の総称で、下記のチュールもメッシュの分類です。
網目が細かいものから、ざっくりと粗い網目のものも”網目状”であれば全てメッシュになります。
通気性の良さから、トップス、スカート、ソックス、バッグ
まで幅広いアイテムに使われているのをよく目にします。

チュール

チュール

横糸を使用せず、2本の縦糸を網目状に絡み合わせ
六角形・ひし形の細かい模様になった編み物のこと。
スカートやパニエなどのボトムスに使用されることが多いです。
チュールはレースの一種でもあり、
チュール素材に刺繍を施したものは”チュールレース”と言います。
語源はフランスのチュールという街で
生産されていたことから来ているそう。
薄手で柔らかい”ソフトチュール”と硬くてハリのある”ハードチュール”があり
ソフトチュールはウェディングドレスや装飾布としてよく使われ、
ハードチュールはパニエのようにボリュームを出す用途でよく使われています。

オーガンジー

オーガンジー

薄手でなめらかな手触りながら程良い光沢感とハリのある、
縦横1本ずつ交互に組み合わせた平織物のこと。
ワンピースやスカート、トップスの袖部分の生地や装飾布としてよく使われています。
特殊加工(硫酸仕上げ)が施されているため
生地が半透明になり、生地にハリとコシが出るんだとか。
よくチュールと間違えられがちですが、
チュールはネットのような”編み物”で
オーガンジーはシャリ感のあるリボンのような”布地”(織物)
なので近くで見れば違いは一目瞭然です。

コットンボイル

ボイル

ボイル(voile)というのはフランス語。
ベール(ヴェール)(veil)を意味する言葉で、
結婚式でおなじみのベールのように、
薄手で透け感のある、密度の粗い織物のこと。
通気性、清涼感があるのでシャツなどによく使われ、夏に重宝する生地の1つ。
あまり光沢感は感じられず、ボイル撚りという方法で
糸を強く撚っているのでドライでシャリ感のある肌触りになっています。
シフォンやオーガンジーと比べて、透け感も少なくカジュアルな印象です。

 
以上、透ける素材の生地を少しだけご紹介しました。
皆さんも“透け素材”を上手に使って肌みせを楽しんでくださいね。
 
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